北海道で運転するときの注意点は?
北海道内の足はクルマに限りますね。でも、運転するにあたって北海道ならではの注意事項はないのかなあ? という方のために、知っておいて損はない注意点を、雪のない時期とある時期に分けていくつかご紹介いたしましょう。
雪のない時期の注意点
スピードと広さの感覚広い北海道は札幌等の市街地を除くとクルマもそれほど多くはなく、すいすいと走れます。長い直線道路もあちこちにあるので、気がつかないうちに巡航速度が上がります。見通しの良い道路の先にはおまわりさんが待ち受けて、なんていうのも珍しくありません。スピードの出しすぎにはくれぐれも注意しましょう。
なれない人には広さの感覚も大事です。例えば、小樽-根室間の直線距離は約373km。これは東京-京都間の直線距離より長いのです。2泊や3泊で北海道一周なんていう計画は無謀ですよ。
野生動物の飛び出し頻繁にあることではありませんが、原生林の中などを走っていると野生動物に出くわすことがあります。キタキツネに鹿。ヒグマだって可能性はなくはありません。姿を見かけるだけなら良いのですが、飛び出しにはくれぐれも気をつけましょう。
雪のある時期の注意点
「急」は禁物、注意すべきは黒と白雪道の運転では「急」のつく操作は禁物です。急発進、急加速、急停止、急ハンドル。みなダメです。十中八九滑ります。冷や汗をかくだけなら良いのですが、事故を起こしては元も子もありません。
「黒と白」は、ブラックアイスとホワイトアウトです。ブラックアイスというのは、濡れた路面が凍結して薄い氷になった状態のこと。運転席から見ても、濡れているのか凍結しているのか区別がつきません。今まで濡れていたのがあるところから凍結していて、いきなりクルマが横滑りするのでかなり危険です。
ホワイトアウトというのは降雪時の視界のことです。風がなくてもクルマは走行速度で降っている雪に突っ込んでいくので、車内から見ると吹雪と同じです。そもそも周囲が雪に覆われて真っ白な上に、降りしきる雪で視界は真っ白。夜は最悪で、雪がライトを反射して、舞い散る雪の他は何も見えません。
雪で見通しがきかないときに絶大な効果を発揮する北海道特有の道路標識があります。郊外の道路両側に、等間隔で設置された「下向きの矢印」、アレ(写真)です。正式名称は「固定式視線誘導柱」といいます。矢印が指し示すのは路肩。
冬場は日中でも道路がどの方向に曲がっていることがわからなくなることがあります。いわんや吹雪の夜においてをや、です。このとき、ヘッドライトの明かりを反射してずらりと並ぶ矢印はまさに天の助け。
黒のときも白のときも、対応策はスピードを出さないこと、これにつきます。
雪と氷の始末降雪時のドライブではワイパーのお世話になります。フロントガラスの曇りを取るのにデフロスターも最強でかけっぱなし。どうなるかというと、ワイパーブレードが樹氷状態になるのです。安全な場所に停車して氷を取らなければなりません。ホテルの駐車場に着いた後は、ワイパーを跳ね上げておきましょう。
ホイールハウスにも大量の雪がこびりついていることと思います。すぐに落としておきましょう。朝になると凍りついて大変ですよ。
まとめ
雪道運転の経験が少ない方が冬の北海道でレンタカーを借りるということはあまりないとは思いますが、もしものときの参考にしていただければうれしいです。
運転上の注意ではないですが、最後にひとつ。道東を走る高速道路「道東自動車道」の無料区間が、2017年(平成29年)10月28日をもって終了となりました。無料のつもりで行くとアテが外れますのでご注意ください。
(画像は写真ACより)